クイックアクセスツールバーとリボンをExcelでカスタマイズする|コマンド登録・順序変更・Alt番号呼び出しの実務手順とMOS試験のオプション設定攻略

Excelで「印刷プレビュー」「行の挿入」「すべてのシートを再計算」など毎日使うコマンドを、リボンのタブを何度もクリックして探していませんか。クイックアクセスツールバー(QAT)リボンのカスタマイズを組み合わせると、よく使う操作を最短1回のクリックまたはAlt+数字キーで呼び出せるようになり、作業効率が体感的に向上します。

本記事では、QATへのコマンド追加・順序変更・表示位置の切り替えから、リボンへのカスタムタブ作成・設定エクスポートまでを順を追って解説します。MOS Excel試験(MO-210)の出題範囲「ワークシートやブックの管理」でも問われるExcelのオプション設定の頻出ポイントもチェックリスト形式でまとめています。

「QATに何を登録すればいいか迷っている」「リボンを自分仕様に整理したい」「MOS試験でオプション設定の問題が苦手」という方は、ぜひ最後までお読みください。

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クイックアクセスツールバーとリボンをExcelでカスタマイズする|コマンド登録・順序変更・Alt番号呼び出しの実務手順とMOS試験のオプション設定攻略 - 解説
目次

クイックアクセスツールバー(QAT)とは

リボンとの違いと役割

Excelの画面最上部(タイトルバーの左側)または最上部のリボン下に表示される小さなアイコン列がクイックアクセスツールバー(Quick Access Toolbar、QAT)です。リボンがタブごとに多数のコマンドをグループ化して並べているのに対して、QATは自分が選んだコマンドだけを常時表示する「お気に入りバー」に相当します。

機能リボンクイックアクセスツールバー
表示場所画面上部・タブ切り替えで表示常時表示(タブと独立)
コマンド数数百種類をグループで整理登録したものだけ
ショートカットAlt → タブキー → コマンドキーAlt → 数字キー(1~最大9)
カスタマイズタブ・グループ単位で変更可コマンド単位で自由に追加削除

QATが便利な理由:Alt+数字キーでショートカット化

QATの最大の強みはAlt → 数字キーで呼び出せる点です。Altキーを押すとQATに並んだコマンドの上に「1」「2」「3」…と番号が重なって表示され、その数字キーを押すだけでコマンドが実行されます。たとえばQATの先頭に「印刷プレビューと印刷」を配置しておけば、Alt → 1 の2打鍵でCtrl+Pと同じ結果を得られます。自分がよく使う操作を先頭から順に登録することで、マウスを使わない高速操作が実現します。

QATへのコマンド追加方法

リボン上のコマンドを右クリックして直接追加

最も手軽な追加方法は、リボン上のコマンドを右クリックして「クイックアクセスツールバーに追加」を選ぶ方法です。手順は次のとおりです。

  1. 追加したいコマンドをリボン上で見つける(例:[ホーム]タブ →「フィルター」)
  2. コマンドアイコンを右クリック
  3. 「クイックアクセスツールバーに追加」をクリック

コマンドがQATの末尾に追加されます。削除する際は、QAT上のアイコンを右クリックして「クイックアクセスツールバーから削除」を選びます。

[Excelのオプション]ダイアログからすべてのコマンドを一覧表示して追加

リボンに表示されていないコマンド(例:「行の挿入」「列の削除」「すべてのシートを再計算」)を追加するには、Excelのオプションダイアログを使います。

  1. [ファイル] → [オプション] → [クイックアクセスツールバー] を開く
  2. 左側の「コマンドの選択」プルダウンを「すべてのコマンド」に変更
  3. 左側の一覧からコマンドを選択
  4. [追加] ボタンをクリック → 右側の「クイックアクセスツールバーのカスタマイズ」欄に追加される
  5. [OK] をクリックして確定

「すべてのコマンド」の他に「リボンにないコマンド」を選ぶと、リボン上には単独タブとして存在しない隠しコマンドだけを絞り込めるため、発掘が効率的です。

よく登録されるコマンドコマンド選択欄での探し方
印刷プレビューと印刷「すべてのコマンド」→「印刷プレビュー」
行の挿入「すべてのコマンド」→「行の挿入」
列の挿入「すべてのコマンド」→「列の挿入」
シートの保護「リボンにないコマンド」→「シートの保護」
フィルターの切替「すべてのコマンド」→「フィルター」
カメラ「リボンにないコマンド」→「カメラ」

QATを整理する

コマンドの順序変更

[Excelのオプション] → [クイックアクセスツールバー] の右側リストで、移動したいコマンドを選択し、右端の上下矢印ボタンで順序を変更します。Alt+1で呼び出したいコマンドを一番上(リストの先頭)に移動させると、よく使う操作のショートカット化が完成します。

区切り線(セパレーター)の挿入

コマンドが増えてくると視覚的に区別しにくくなります。「コマンドの選択」プルダウンで「すべてのコマンド」を選び、一覧の最上部にある<区切り記号>を追加すると、QAT上にスペース区切り(縦線)を挿入できます。機能グループ(ファイル操作グループ・書式グループ・集計グループなど)の境界に区切り線を置くと、目線の移動が少なくなります。

リボンの下へ表示位置を変更する

デフォルトではQATはリボンの上(タイトルバー左側)に表示されます。コマンドを多く登録した場合は、リボンの下に移動するとアイコンが見やすくなります。QAT右端の「▼」(クイックアクセスツールバーのカスタマイズボタン)をクリックし、「リボンの下に表示」を選ぶだけで切り替わります。

リボンのタブとグループをカスタマイズする

既存タブへのグループ追加とコマンド配置

[ファイル] → [オプション] → [リボンのユーザー設定] を開くと、リボンの構造をタブ・グループ単位で編集できます。既存のタブ(例:[ホーム])に新しいグループを追加してコマンドを配置するには次の手順を踏みます。

  1. 右側のタブ一覧から目的のタブを選択し「新しいグループ」をクリック
  2. 作成されたグループを選択した状態で「名前の変更」から任意の名称を入力
  3. 左側「コマンドの選択」から追加したいコマンドを選び「追加」をクリック

なお、標準グループにはコマンドを直接追加できません。必ずカスタムグループを経由する必要があります。

新しいカスタムタブを作成する

業務用途の専用タブ(例:「経費精算」「データクレンジング」)を作ると、担当業務に必要なコマンドだけをひとつのタブに集約できます。[リボンのユーザー設定] 右側の「新しいタブ」をクリックするとカスタムタブが追加されます。その下に「新しいグループ」も自動生成されますので、コマンドを追加していきます。

標準タブの非表示と復元

普段ほとんど使わないタブ(例:「描画」「開発」)は、右側のチェックボックスをオフにすることでリボン上から非表示にできます。逆に「開発」タブはデフォルト非表示なので、マクロ(VBA)を使いたい場合はここでチェックを入れて表示させます。全設定を初期状態に戻したい場合は「リセット」→「リボンとクイックアクセスツールバーをすべてリセット」を選びます。

カスタマイズ設定のエクスポート・インポート

設定ファイル(.exportedUI)の書き出し

[リボンのユーザー設定] または [クイックアクセスツールバー] のダイアログ右下にある「インポート/エクスポート」→「すべてのカスタマイズをエクスポート」を選ぶと、.exportedUI形式のファイルを書き出せます。このファイルにはQATとリボン両方のカスタマイズ内容が含まれます。

別PCへの設定引き継ぎ手順

エクスポートしたファイルを別のPCに移動し、同じダイアログの「すべてのカスタマイズをインポート」から読み込むと、QATとリボンの構成が即座に再現されます。部署内で共通の作業環境を配布する際や、PCの買い替え時の環境移行に活用できます。なお、インポート時は既存のカスタマイズが上書きされるため、事前に現行設定をエクスポートしてバックアップを取っておくことをお勧めします。

Alt番号キーによるQAT高速呼び出し

Alt → 数字キーの仕組み

Altキーを単独で押すとリボンのキーヒント(アルファベットのバッジ)が表示されます。この状態でQATのコマンド上に「1」「2」「3」…と数字バッジが重なるため、続けて数字キーを押すことでコマンドが実行されます。マウスを使わずにキーボードだけで操作できるため、集計・入力作業が続く場面で効果を発揮します。

QATの登録位置呼び出しキー操作例
1番目(最左)Alt → 1印刷プレビューと印刷
2番目Alt → 2フィルターの切替
3番目Alt → 3行の挿入
4番目Alt → 4列の挿入
5番目Alt → 5シートの保護

よく使うコマンドを番号前半に配置するコツ

Alt番号は1~9が1打鍵、10以降は2桁入力になります。そのため毎日複数回使うコマンドを1~5番に集中させると、操作時間の短縮効果が最大化します。また、自動保存がオンになっている環境では「上書き保存(Ctrl+S)」をQATに入れる必要は低く、その枠を別コマンドに割り当てると有効です。

MOS Excel試験(MO-210)の出題範囲と頻出操作

「ワークシートやブックの管理」領域のオプション設定

MOS Excel 365 一般レベル(MO-210)の出題範囲「ワークシートやブックの管理」には、Excelのオプション設定に関する操作が含まれています。QATのカスタマイズ・リボンのカスタマイズ・Excelのオプションダイアログの操作が対象です。出題範囲に含まれます。分野別の出題数・配点は公表されていません。

試験で問われるQAT・リボン操作チェックリスト

確認項目操作のポイント
QATにコマンドを追加するリボンのコマンドを右クリック→「クイックアクセスツールバーに追加」または[オプション]から追加
QATからコマンドを削除するQATのアイコンを右クリック→「クイックアクセスツールバーから削除」
QATのコマンド順序を変更する[オプション]→[クイックアクセスツールバー]→右側リストで上下矢印ボタンを使用
QATをリボンの下に表示するQAT右端の▼ → 「リボンの下に表示」
リボンに新しいグループを追加する[オプション]→[リボンのユーザー設定]→タブを選択→「新しいグループ」
カスタムタブを作成する[リボンのユーザー設定]→「新しいタブ」をクリック
標準タブを非表示にする[リボンのユーザー設定]→対象タブのチェックを外す
カスタマイズをリセットする「リセット」→「リボンとクイックアクセスツールバーをすべてリセット」
カスタマイズ設定をエクスポートする「インポート/エクスポート」→「すべてのカスタマイズをエクスポート」

試験では「QATにコマンドを追加し、特定の順序に並べ替える」といったタスク形式の問題が出題されます。操作手順を一通り実機で試しておくと、本番で迷わず進められます。MOS試験の採点は1000点満点で行われます。合格点は非公開で550点~850点が目安とされていますが、公式な確定値は発表されていません。

まとめ

クイックアクセスツールバー(QAT)とリボンのカスタマイズは、一度設定すれば毎日の作業時間を積み重ねで大きく削減できる仕組みです。よく使う操作をQATの先頭から順に登録しAlt番号で呼び出せるようにしておくと、マウスを使わずにキーボードだけで高速操作ができるようになります。リボンのカスタムタブを業務単位で整理すると、同僚や新入社員への環境配布にも活用できます。

設定はエクスポート機能で.exportedUIファイルに保存できるため、PCの買い替えや複数台運用でも環境を簡単に統一できます。MOS Excel試験(MO-210)の「ワークシートやブックの管理」でも出題される操作ですので、実機で一通りの手順を体験しながら習得しておきましょう。

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クイックアクセスツールバーとリボンをExcelでカスタマイズする|コマンド登録・順序変更・Alt番号呼び出しの実務手順とMOS試験のオプション設定攻略 - まとめ

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