Wordで報告書や議事録を作るとき、表の行や列が足りなくて慌てて追加したり、セルの幅がそろわずに見た目が崩れたり、罫線の太さをどこで変えるのか分からずに時間を消費した経験はありませんか。Wordの表機能は基本操作を押さえれば、行・列の増減からセル結合・デザイン統一まで短時間で仕上がります。本記事ではWordで表を作る方法から行・列・セルの操作、罫線・塗りつぶしのデザイン設定、MOS Word 365試験で出題される表関連タスクの対策まで、2026年最新版で体系的に解説します。
Wordの表を作る基本(挿入方法と行・列・セルの概念)
表の挿入方法3選(グリッド選択・ダイアログ・Excelスプレッドシート)
Wordに表を挿入するには「挿入」タブ→「表」ボタンの3つの方法が使えます。最も素早い方法がグリッド選択です。「表」ボタンをクリックすると10×8のマス目(グリッド)が表示され、目的の行数・列数になるようにマウスを動かすとリアルタイムプレビューで表が確認でき、クリックで挿入されます。最大10列×8行まで対応しており、それ以上の場合はダイアログを使います。
「表の挿入」ダイアログは「表」ボタン→「表の挿入」を選択すると開きます。列数・行数を数値で入力でき、「列の幅の自動調整」から「固定(Xcm)」「文書に合わせる」「内容に合わせる」の3モードを選べます。初めて使う場合は「文書に合わせる」が便利で、ページ幅全体に均等割り付けで表が作成されます。
3番目の方法は「Excelスプレッドシートの挿入」です。Excelの計算機能が必要な場合に使いますが、Word文書の一部としてExcelシートが埋め込まれるため、ファイルサイズが増加します。表示・印刷だけが目的なら標準のWordの表を使う方が軽量で扱いやすいです。
行・列・セルの基本概念と選択方法
Wordの表は「行(横方向の帯)」と「列(縦方向の帯)」の交差点が「セル」です。各セルにはテキストや画像・数値を入力でき、Tab キーで右隣のセルへ、Shift+Tabで左隣のセルへ移動できます。最終行の最後のセルでTabを押すと行が自動追加されます。
セルの選択は操作の前提になる重要スキルです。単一セルは三連クリックで段落ごと選択できます。行全体を選択するには行の左端(マウスカーソルが右向き矢印になる位置)をクリックします。列全体は列の上端(カーソルが下向き矢印になる位置)をクリックします。表全体は左上角の「表の移動ハンドル」(十字矢印アイコン)をクリックします。これらの選択方法は書式設定や操作の適用範囲を制御するため確実に身につけてください。
「レイアウト」タブは表内にカーソルがあるときだけ表示される文脈タブです。行・列の追加・削除、セルの結合・分割、サイズ指定、テキストの配置方向など表操作のほぼすべてのコマンドがここにまとまっています。「デザイン」タブは罫線・塗りつぶし・表スタイルを操作します。この2つのタブを使い分けることが表操作の基本です。
MOS Word試験での表作成出題パターン
MOS Word 365試験では「3列・5行の表を現在のカーソル位置に挿入する」のような挿入タスクが出題されます。列数・行数を間違えると採点対象外になるため、ダイアログで数値を確認してから挿入する習慣をつけてください。グリッド選択は素早い反面、数え間違いのリスクがあるためダイアログの方が確実です。挿入後に「テーブルツールのデザイン/レイアウトタブが表示されているか」を確認することで、表が正しく認識されているかをすぐに判断できます。
行・列の追加・削除とサイズ調整
行・列の追加方法(右クリック・レイアウトタブ・+ボタン)
行を追加する最も直感的な方法は表の行の左端にマウスを当てると現れる「+」ボタンのクリックです。行と行の境界線の左側に水色の「+」アイコンが表示され、クリックするとその上に行が挿入されます。特定の行の上・下どちらに追加するかは「レイアウト」タブの「上に行を挿入」「下に行を挿入」ボタンで明示的に指定できます。
右クリックメニューからも操作できます。セル内で右クリック→「挿入」を選ぶと「左に列を挿入」「右に列を挿入」「上に行を挿入」「下に行を挿入」の4選択肢が現れます。複数行・列をまとめて追加するには、追加したい数だけ行または列を選択してから挿入コマンドを実行します。例えば3行を選択して「下に行を挿入」を実行すると3行が一度に追加されます。
Tab キーによる行追加も実用的です。表の最終行・最終列のセルにカーソルを置いてTabキーを押すと、表の末尾に新しい行が自動追加されます。データを順番に入力しながら表を拡張する作業では、マウスを使わずにキーボードだけで完結できるため作業効率が上がります。
行・列の削除と表全体の削除
行・列の削除は「レイアウト」タブ→「削除」ボタンから「行の削除」「列の削除」を選択します。右クリック→「削除」でも同じ操作ができます。注意点として、Deleteキーはセルの内容(テキスト)を消去するだけで行や列の構造は削除しません。行・列そのものを削除するには必ず「削除」コマンドを使ってください。
複数行・列を一度に削除するには、削除したい行・列を範囲選択してから削除コマンドを実行します。行全体を選択するには行の左端をクリック(または複数行は Shift+クリックで連続選択)し、「削除」→「行の削除」を選択します。
表全体を削除するには表を選択した状態で「レイアウト」タブ→「削除」→「表の削除」を選択します。または表全体を選択してからBackspaceキーを押す方法もあります。Deleteキーでは表の内容だけが消えて表の枠は残る点に注意してください。誤って削除した場合はCtrl+Zで元に戻せます。
行の高さ・列の幅の調整方法
列の幅を調整する最も手軽な方法は列の境界線をマウスでドラッグする方法です。カーソルを列の罫線に合わせると左右の矢印アイコンに変わり、そのままドラッグすると列幅が変わります。このとき隣の列の幅も連動して変わります。Shiftキーを押しながらドラッグすると表全体の幅を保ちつつ当該列だけ変更でき、Ctrlキーを押しながらドラッグすると右隣の列は変わらず表全体が広がります。
数値で正確に指定するには「レイアウト」タブの「セルのサイズ」グループにある「列の幅」と「行の高さ」入力ボックスを使います。該当する列・行を選択した状態でcm単位で値を入力します。列幅を均等に揃えたい場合は「幅を揃える」ボタン、行の高さを揃えたい場合は「高さを揃える」ボタンを使うと一括で均等化できます。
内容に合わせて列幅を自動調整するには、表全体を選択した状態で「レイアウト」タブ→「自動調整」→「文字列の幅に合わせる」を選択します。入力済みのテキスト量に応じて各列の幅が自動最適化されます。「文書に合わせる」を選ぶとページ幅全体に均等割り付けされます。
セルの結合・分割とテキスト配置
セルの結合手順(縦・横両方)
セルを結合するには結合したいセルを選択(複数セルをドラッグまたはShift+クリックで選択)してから「レイアウト」タブ→「セルの結合」をクリックします。右クリック→「セルの結合」でも同じ操作です。横方向(同じ行の複数セル)も縦方向(同じ列の複数セル)も、また縦横にまたがる複数セルもまとめて結合できます。
結合前の各セルにテキストが入力されている場合、すべてのテキストが結合セルに保持されますが、段落区切りで区切られた形で一つのセルに収まります。不要なテキストは結合後に手動で削除してください。ヘッダー行を作る場合のように、1行目の複数セルを結合して「表のタイトル」として使うパターンが実務でも頻出です。
縦方向の結合は複数行にまたがるデータを表現するときに使います。例えば「地域」列で「関東」が3行にまたがる場合、3つのセルを結合して「関東」と入力します。この操作は会議資料や比較表でよく使われる構造です。
セルの分割と結合の注意点
結合したセルを元に戻す(分割する)には、対象のセルを選択して「レイアウト」タブ→「セルの分割」をクリックします。ダイアログで分割後の列数と行数を指定します。元の構造に戻すには結合前の列数・行数を入力します。ただし結合前のセル内容は分割後も最初のセルにまとめて残るため、内容を各セルに振り分ける作業は手動で行う必要があります。
既存の1セルを複数に分割することも可能です。たとえば1列を追加したい場合、列全体を追加するのではなく特定のセルだけを2列に分割する使い方ができます。この方法は表の一部だけ異なる列数にしたい複雑な表レイアウトを作るときに有効です。
セルの結合・分割で注意が必要なのは表スタイルとの相互作用です。表スタイルを適用した後にセルを結合すると、結合セルのスタイルが一部崩れることがあります。デザインの仕上げは構造(結合・分割)を確定させた後で行うと手戻りが少なくなります。
セル内のテキスト配置と文字方向
セル内のテキスト配置は「レイアウト」タブの「配置」グループで設定します。9つのボタンが3×3のグリッドで並んでおり、水平方向(左・中央・右)と垂直方向(上・中央・下)の組み合わせで配置を選択します。表のヘッダー行を見栄えよくするには「中央揃え(水平・垂直とも)」を使うことが多く、数値列は「右揃え・垂直中央」が読みやすいです。
文字方向を縦書きにするには、対象セルを選択して「レイアウト」タブ→「文字方向」ボタンをクリックします。クリックするたびに「横書き→縦書き(右→左)→縦書き(左→右)→横書き」と切り替わります。縦書きはヘッダーセルの幅を狭くしたい場合や、縦向きの項目名を表現したい場合に使います。縦書きにした後はセルの高さを広げる必要があるため、行の高さ調整もセットで行ってください。
表のデザイン(表スタイル・罫線・塗りつぶし)
表スタイルの適用で一括デザイン変更
表スタイルは罫線・塗りつぶし・フォントカラーを組み合わせたデザインセットで、「テーブルデザイン」タブ(または「デザイン」タブ)のスタイルギャラリーから適用します。表内にカーソルがある状態でギャラリーのスタイルをホバーするとリアルタイムプレビューが確認でき、クリックで適用されます。ギャラリーには「標準の表」「グリッドの表」「一覧の表」の3カテゴリで多数のスタイルが用意されています。
表スタイルを適用した後、特定の部分だけ変えたい場合は「表スタイルのオプション」グループのチェックボックスを活用します。「見出し行」にチェックを入れると1行目が強調デザインになり、「縞模様(行)」にチェックを入れると奇数行・偶数行が交互の色でストライプ表示になります。「集計行」は最終行を太字・背景色付きで強調します。これらのオプションは表スタイルの定義に従って自動的にデザインが変わります。
表スタイルを解除して書式をリセットするには、スタイルギャラリー右下の「▼」→「表のスタイルをクリア」を選択します。これで罫線・塗りつぶし・フォントカラーがすべて既定値に戻ります。スタイルの上から手動で書式を変えていた場合、その上書き部分はクリアされない点に注意してください。
罫線の種類・太さ・色の個別設定
罫線を個別にカスタマイズするには「テーブルデザイン」タブの「罫線の作成」グループを使います。「ペンのスタイル」で実線・破線・二重線などの種類を、「ペンの太さ」で0.25pt~6ptの太さを、「ペンの色」で色を選択したうえで「罫線を引く」ボタンを押すとカーソルが鉛筆状に変わり、変更したい罫線をクリックまたはドラッグして直接描けます。
特定のセル範囲の罫線をまとめて変更する場合は「罫線」ドロップダウンが便利です。変更したいセルを選択→「テーブルデザイン」タブ→「罫線」ボタンの「▼」→「外枠」「内側の枠線」「上の罫線のみ」などから選択すると選択範囲に指定の罫線が一括適用されます。この方法は表の外枠だけ太くしたい、ヘッダー行の下だけ二重線にしたいといったデザインに使います。
罫線を消したい場合は「テーブルデザイン」タブ→「消しゴム」ボタンをクリックし、消したい罫線をドラッグします。「格子枠なし」などのスタイルを選択する方法でも罫線を非表示にできます。ただし罫線がない表は印刷時に枠が表示されない一方、画面上ではグレーの補助線が表示される点を確認しておいてください。
セルの背景色(塗りつぶし)設定
セルの背景色を変更するには、対象セルを選択した状態で「テーブルデザイン」タブ→「塗りつぶし」ボタンの「▼」をクリックしてカラーパレットから色を選択します。テーマの色を使うと文書全体の配色が変わったときに自動追従するため、スタイルセットとの組み合わせでデザインを管理している場合は「テーマの色」から選ぶことを推奨します。
「ホーム」タブにある「塗りつぶし」ボタン(バケツアイコン)も使えますが、テーブルデザインタブの塗りつぶしはセル単位で適用されるのに対し、ホームタブの塗りつぶしは段落単位の適用になることがあります。表のセルに対しては「テーブルデザイン」タブを使う方が意図通りに動作します。
表のレイアウトと実務活用テクニック
表がページをまたぐときの設定
長い表がページをまたぐ場合、ヘッダー行を次ページ以降でも繰り返し表示させると読みやすくなります。設定方法はヘッダー行内にカーソルを置き→「レイアウト」タブ→「プロパティ」→「行」タブ→「先頭行をタイトルとして各ページに繰り返す」にチェックを入れます。これで次ページ以降の先頭にも自動でヘッダー行が挿入されます。
行がページをまたいで分断されないようにするには、分断させたくない行を選択→「レイアウト」タブ→「プロパティ」→「行」タブ→「行の途中で改ページする」のチェックを外します。これで1つの行が2ページにまたがらず、行全体が次ページに移動します。大きなセル内容がある場合は行の高さが増して前ページに白紙スペースが生まれる場合があるため、適宜調整してください。
表をテキスト折り返しで配置する
既定では表は段落の上下に配置されますが、テキスト折り返しを設定すると表の左右にテキストを流すことができます。設定は表内で右クリック→「表のプロパティ」→「表」タブ→「テキストの折り返し」で「折り返す」を選択します。「位置」ボタンをクリックすると表の水平・垂直位置を細かく数値で指定できます。ただしテキスト折り返しを使った表はヘッダー行繰り返しや行の分断防止機能が使えないため、長い表には向きません。
表のデータ並び替え機能
表内のデータを五十音順・昇順・降順で並び替えるには「レイアウト」タブ→「データ」グループ→「並び替え」ボタンをクリックします。「並び替え」ダイアログで並び替えの基準にする列(優先キー1~3)、並び替えの種類(文字列・数値・日付)、昇順・降順を指定します。ヘッダー行がある場合は「先頭行を見出しとして使用する」にチェックを入れると並び替えの対象からヘッダー行が除外されます。Excelほどの自由度はありませんが、簡単な五十音順整理には十分使えます。
MOS Word試験での表操作出題パターン完全網羅
頻出タスク:行・列の追加・削除・サイズ変更
MOS Word 365試験では表操作タスクが全体の10~15%を占めます。最頻出は「3行目の下に行を追加する」「2列目を削除する」「列の幅を2cmに変更する」の3パターンです。「レイアウト」タブのコマンドで対応できますが、試験中に「デザイン」タブと「レイアウト」タブを混同するミスが多いため事前に操作場所を確認しておいてください。行・列の追加は選択した位置によって「上/下/左/右」のどれを選ぶか変わるため、問題文で指定された位置を正確に確認することが重要です。
サイズ変更タスクでは「列の幅を3cmにする」のように数値指定が出題されます。「レイアウト」タブ→「列の幅」入力ボックスにcm単位で入力するのが確実です。ドラッグでの目視調整は数値が合わない可能性があるため試験では使わない方が安全です。入力後はEnterキーを押して確定させてください。
頻出タスク:セルの結合・分割・書式設定
「1行目の全セルを結合する」タスクは1行目をすべて選択→「レイアウト」タブ→「セルの結合」で解答します。「2行目・2列目のセルを3列に分割する」のような分割タスクは対象セルを選択→「セルの分割」ダイアログで列数3・行数1を指定します。テキストの配置タスクは「1行目のセルを水平・垂直ともに中央揃えにする」のように出題されます。「レイアウト」タブ→「配置」グループで9分割のボタンから適切なものを選択します。
表スタイルの適用タスクも出題されます。「表に”グリッドの表4 – アクセント5″スタイルを適用する」のように具体的なスタイル名が指定されます。スタイルギャラリーをすべて展開して該当スタイル名を探すのですが、スタイル名はホバーしたときのツールチップで確認できます。ギャラリーの展開は「▼」または「その他」ボタンで行います。
試験でのミスを防ぐチェックリスト
表操作タスクでのミスを防ぐために、以下のチェックポイントを本番前に確認してください。第一に「削除」操作は必ず「レイアウト」タブの「削除」コマンドを使い、Deleteキーは使わないこと。Deleteキーは内容だけを消すためタスク未達になります。第二に行・列の選択は操作前にしっかり行い、カーソルが単一セルに置かれた状態ではなく行全体・列全体を選択してからコマンドを実行すること。第三にセルの結合後は意図しないテキストが残っていないか確認すること。試験画面の表はあらかじめテキストが入力されていることが多く、結合後に不要なテキストが残ると減点対象になる可能性があります。
第四に表スタイル適用後に「表スタイルのオプション」が問題文の指示通りか確認すること。「見出し行を強調」「縞模様を有効にする」などのオプション指定が問題文に含まれる場合があります。スタイル適用直後にオプショングループのチェックボックスを確認する習慣をつけてください。第五に表のプロパティ(「テキストの折り返し」「タイトル行の繰り返し」等)は右クリック→「表のプロパティ」または「レイアウト」タブから開くことを覚えておいてください。
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