PowerPointのカスタムスライドショーで目的別発表を効率管理する|スライド選択・非表示・場面別切替の実践手順とMOS試験対策

「同じプレゼンファイルで、役員向けと現場向けで見せるスライドを変えたい」「一部のスライドだけを抜き出して短時間版を作りたいが、ファイルを複数に分けるのは面倒」——こうした悩みを解決するのが、PowerPoint 365のカスタムスライドショー機能です。1つのファイルに含まれるスライドの中から、目的に応じて表示するスライドと順序を自由に組み合わせ、複数のプレゼンパターンを保存しておくことができます。

本記事では、カスタムスライドショーの仕組みと種類から、作成・編集・実行の具体的な操作手順、非表示スライドとの使い分け、実践的な活用シーンまでを体系的に解説します。MOS PowerPoint 365(MO-300)の試験対策としても役立てていただけます。

「発表先によってスライドを出し入れするたびにファイルを複製してしまっている」「MOS試験でスライドショーの設定操作が不安」という方はぜひ最後までご覧ください。


PowerPointのカスタムスライドショーで目的別発表を効率管理する|スライド選択・非表示・場面別切替の実践手順とMOS試験対策 - 解説
目次

カスタムスライドショーとは

カスタムスライドショーとは、1つのPowerPointファイルに入っているスライドのうち、任意のものだけを選んで好きな順序に並べ替えた「発表セット」に名前を付けて保存する機能です。元のファイルのスライドを削除したり複製したりすることなく、同一ファイルから複数の発表バリエーションを管理できます。

たとえば全40枚のスライドファイルがあり、役員向けには1・2・5・10・40枚目を見せ、技術者向けには1・3・4・6~9・40枚目を見せたいとします。この場合、同じファイル内に「役員向け」と「技術者向け」の2つのカスタムスライドショーを登録しておけば、発表直前に切り替えるだけで対応できます。ファイルのコピーを増やして個別に管理する必要がないため、内容の更新があってもメインファイルを1か所直すだけで済みます。

カスタムスライドショーの種類

PowerPointのカスタムスライドショーには基本型とリンク型の2種類があります。

種類概要主な用途
基本型スライドを選んで並べ替えたセットに名前を付けて保存する目的別に複数の発表パターンを管理する
リンク型ハイパーリンクや操作の設定から既存のカスタムスライドショーに飛ぶプレゼン中に分岐して特定のセクションへ誘導する

日常の業務では基本型を使うことがほとんどです。本記事では基本型の作成・実行手順を中心に解説し、後半でリンク型の設定方法も取り上げます。

基本型カスタムスライドショーを作成する手順

カスタムスライドショーの作成ダイアログを開く

  1. PowerPointでプレゼンテーションファイルを開く
  2. 「スライドショー」タブをクリックする
  3. 「スライドショーの設定」グループの「カスタムスライドショー」ボタンをクリックする
  4. 表示されるメニューから「カスタムスライドショー」をクリックする
  5. 「カスタムスライドショー」ダイアログボックスが開く

新しいカスタムスライドショーを定義する

  1. ダイアログ内の「新規作成」ボタンをクリックする
  2. 「スライドショーの定義」ダイアログが開く
  3. 「スライドショー名」欄にわかりやすい名前を入力する(例:「役員向け」「短縮版10分」など)
  4. 左側の「プレゼンテーション中のスライド」リストから発表に使いたいスライドをクリックして選択し、「追加」ボタンをクリックする
  5. 右側の「カスタムスライドショー内のスライド」リストにスライドが追加される
  6. 複数のスライドを選ぶ場合はCtrlキーを押しながらクリックして複数選択し、まとめて「追加」する
  7. 右側リストのスライドを選択した状態で▲・▼ボタンをクリックすると並べ替えができる
  8. 不要なスライドは「削除」ボタンで右側リストから外せる(元のスライドは削除されない)
  9. 「OK」をクリックしてカスタムスライドショーを登録する

登録後は「カスタムスライドショー」ダイアログに作成したセット名が一覧表示されます。別のパターンを追加する場合は「新規作成」を繰り返してください。

既存のカスタムスライドショーを編集・複製・削除する

操作手順
編集ダイアログでセット名を選択→「編集」ボタン→スライドの追加・削除・並べ替え
複製(コピーして別名で保存)ダイアログでセット名を選択→「コピー」ボタン→複製されたセットを「編集」で変更
削除ダイアログでセット名を選択→「削除」ボタン(元のスライドは削除されない)

「コピー」機能を使うと、既存のセットをベースに少しだけスライドを差し替えた別パターンを素早く作成できます。

カスタムスライドショーを実行する方法

スライドショーの実行前に選択する方法

  1. 「スライドショー」タブ→「カスタムスライドショー」ボタンをクリックする
  2. メニューに登録済みのカスタムスライドショー名が一覧表示される
  3. 実行したいセット名をクリックする
  4. 即座にスライドショーが始まる

「スライドショーの設定」で規定のセットを固定する

発表前に毎回メニューから選ぶのが煩わしい場合は、「スライドショーの設定」ダイアログで起動するカスタムスライドショーを固定できます。

  1. 「スライドショー」タブ→「スライドショーの設定」をクリックする
  2. 「スライドショーの設定」ダイアログが開く
  3. 「スライドの表示」セクションで「カスタムスライドショー」ラジオボタンを選択する
  4. ドロップダウンから使用したいセット名を選択する
  5. 「OK」をクリックして設定を保存する
  6. 以降はF5キーや「最初から」ボタンで、設定したカスタムスライドショーが自動で起動する

発表が終わったら「すべてのスライド」に戻すことを忘れずに。次の発表者が意図しないカスタムセットで開始してしまうのはよくあるつまずきです。

リンク型カスタムスライドショーの設定方法

発表中に「詳細説明が必要な場合はこちら」といった分岐を設けたい場合は、リンク型カスタムスライドショーを使います。スライド上のテキストや図形にハイパーリンクを設定し、特定のカスタムスライドショーへ飛ぶよう指定します。

  1. あらかじめ「基本型」の手順でジャンプ先のカスタムスライドショーを作成しておく
  2. リンクを設定したいテキストや図形を選択する
  3. 「挿入」タブ→「リンク」→「リンクの挿入」をクリックする(またはCtrl+K)
  4. 「ハイパーリンクの挿入」ダイアログで「このドキュメント内」をクリックする
  5. 「カスタムスライドショー」セクションに登録済みのセット名が表示されるので目的のものを選択する
  6. 「スライドショーを表示してから戻る」チェックボックスをオンにすると、カスタムスライドショー終了後に元のスライドに戻れる
  7. 「OK」をクリックして設定完了

「スライドショーを表示してから戻る」オプションをオンにしておくと、補足セクションを見せた後に元の流れに戻りやすくなります。質疑応答のタイミングで追加説明スライドを呼び出すインタラクティブなプレゼンに活用できます。

カスタムスライドショーと非表示スライドの使い分け

「特定のスライドだけ見せたい」というニーズに対しては、非表示スライド機能も利用できます。それぞれの特徴を理解して使い分けましょう。

機能非表示スライドカスタムスライドショー
スライドの選択方式非表示に設定したスライドがスキップされる表示したいスライドを積極的に選んで登録する
複数パターンの管理1パターンのみ(非表示か表示かの2択)名前を付けて何パターンでも保存できる
順序の変更元のスライド順固定自由に並べ替え可能
素早い切り替え非表示設定を都度変更する必要があるメニューからワンクリックで切り替えられる
MOS試験での位置付けスライドの管理操作として出題範囲スライドショーの設定として出題範囲

一般的には、「場面に応じて複数パターンを素早く切り替えたい」場合はカスタムスライドショー、「この1枚は念のためファイルに残しておくが通常は表示したくない」という場合は非表示スライドが適しています。両方を組み合わせることも可能です。

カスタムスライドショーの実践活用シーン(想定例)

以下はカスタムスライドショーが役立つ想定例です。実際の業務状況により適切な使い方は異なります。

想定例1:説明会での発表先別パターン管理

全50枚のスライドファイルに対して「経営層向け(概要・ROI重視・15枚)」「営業向け(機能・競合比較・25枚)」「技術向け(仕様・実装・35枚)」の3セットを登録しておく想定例です。発表先の変更が直前に入っても、ファイルを変えずにメニューから選ぶだけで対応できます。

想定例2:時間帯別の短縮版管理

同一コンテンツを「60分フルバージョン(全40枚)」「30分圧縮版(主要20枚)」「10分エレベーターピッチ(5枚)」の3パターンで管理する想定例です。いずれもファイルは1つで、会議の持ち時間に応じてカスタムスライドショーを選んで実行します。

想定例3:質疑応答用補足スライドのリンク

本編発表用のスライドショーに加え、「よくある質問への回答スライド群」をカスタムスライドショーとして登録しておく想定例です。本編の最後のスライドからリンク型で接続し、質問が出た場合にのみ呼び出せるようにしておきます。

よくあるつまずきと対処法

カスタムスライドショーを実行してもすべてのスライドが表示される

「スライドショーの設定」ダイアログで「すべてのスライド」が選択されたままになっている可能性があります。実行前に「スライドショー」タブ→「カスタムスライドショー」メニューから直接セット名をクリックして実行するか、「スライドショーの設定」でカスタムスライドショーを規定に設定してください。

カスタムスライドショーにスライドを追加したのに反映されない

スライドの追加は「スライドショーの定義」ダイアログで「追加」ボタンを押すまで確定されません。左側リストでスライドを選択した状態で「追加」を押し、右側リストに移ったことを確認してから「OK」をクリックしてください。

リンク型のカスタムスライドショー終了後に元の位置に戻らない

ハイパーリンクの設定時に「スライドショーを表示してから戻る」チェックボックスをオンにしていない場合は、カスタムスライドショーが終わると発表が終了します。リンクを設定し直す場合は、リンク元の図形またはテキストを選択して「挿入」タブ→「リンク」→「リンクの編集」を開き、チェックボックスをオンに変更してください。

カスタムスライドショーが別のPCに持っていくと消えている

カスタムスライドショーの設定はPowerPointファイル(.pptx)の中に保存されます。ファイルそのものをコピー・共有すれば設定は引き継がれます。消えてしまう一般的な原因は、ファイルをPDF・動画など別形式でエクスポートしたものを開いている、または古い.pptフォーマットで保存し直しているケースです。

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MOS PowerPoint 365 対策テキスト&問題集

MOS PowerPoint 365(MO-300)の全出題範囲を体系的に学べる対策テキスト。カスタムスライドショーを含むスライドショーの設定操作を、実際のPowerPointファイルを動かしながら習得でき、模擬問題演習で本番の操作感をつかめます。短期間で合格を目指す方に最適の一冊です。

MOS PowerPoint 365試験でのカスタムスライドショーの出題ポイント

MOS PowerPoint 365(MO-300)では、「プレゼンテーションの管理」の出題範囲にスライドショーの設定操作が含まれており、カスタムスライドショーの作成・実行・設定操作が問われることがあります。分野別の出題数・配点は公表されていません。試験はマルチプロジェクト形式(5個~10個のプロジェクトで構成されます)で出題されます。

試験対策として押さえておきたい操作を以下にまとめます。

操作確認ポイント
カスタムスライドショーを新規作成する「スライドショー」タブ→「カスタムスライドショー」→「カスタムスライドショー」→「新規作成」
任意のスライドを選んで追加・順序変更する「スライドショーの定義」ダイアログの「追加」「▲▼」ボタン操作
カスタムスライドショーを実行する「スライドショー」タブ→「カスタムスライドショー」メニューからセット名を選択
「スライドショーの設定」で規定のセットを指定する「スライドショーの設定」ダイアログ→「カスタムスライドショー」ラジオボタンを選択
非表示スライドを設定するスライドを右クリック→「スライドを非表示にする」

試験では、「指定されたスライドだけを含む〇〇という名前のカスタムスライドショーを作成せよ」のような形式でタスクが出題されます。ダイアログの操作手順を実際のPowerPointファイルで繰り返し練習しておくと確実です。

まとめ:1ファイルで複数の発表パターンを管理できる

PowerPointのカスタムスライドショーのポイントをまとめます。

  • カスタムスライドショーとは、1つのファイルから任意のスライドを選んで名前を付けた「発表セット」を複数保存する機能
  • 種類は「基本型(スライドの組み合わせを登録)」と「リンク型(ハイパーリンクでセットに飛ぶ)」の2種類
  • 作成は「スライドショー」タブ→「カスタムスライドショー」→「新規作成」の手順。スライドを選んで「追加」し名前を付けて「OK」
  • 実行は「カスタムスライドショー」メニューからセット名をクリックするだけ
  • 「スライドショーの設定」で規定のカスタムスライドショーを固定するとF5キーで直接起動できる
  • 非表示スライドは1パターン・固定順序。複数パターン・並べ替えが必要な場合はカスタムスライドショーを使う
  • カスタムスライドショーの設定はファイル(.pptx)内に保存され、ファイルを共有すれば引き継がれる

発表先によってスライドを手作業で削除・追加・複製していた場合は、カスタムスライドショーを使うことでその手間をゼロにできます。ぜひ次の発表前に設定を試してみてください。


PowerPointのカスタムスライドショーで目的別発表を効率管理する|スライド選択・非表示・場面別切替の実践手順とMOS試験対策 - まとめ

よくある質問(FAQ)

Q. カスタムスライドショーに同じスライドを複数回入れることはできますか?

A. はい、できます。「スライドショーの定義」ダイアログで同じスライドを複数回「追加」すると、リストに重複して入ります。同じスライドを発表の最初と最後に表示したい場合などに活用できます。

Q. カスタムスライドショーの実行中にスライドを追加・削除できますか?

A. スライドショーの実行中に登録内容を変更することはできません。変更するには一度スライドショーを終了し、「スライドショー」タブ→「カスタムスライドショー」→「カスタムスライドショー」ダイアログから「編集」を選んでください。

Q. カスタムスライドショーを印刷に使うことはできますか?

A. はい、印刷ダイアログの「設定」から登録済みのカスタムスライドショー名を選んで印刷対象を絞ることができます。「ファイル」→「印刷」→「設定」の「スライドの指定」ドロップダウンにカスタムスライドショー名が表示されるので、選択して印刷してください。

Q. MOS試験でカスタムスライドショーの問題は必ず出ますか?

A. MOS PowerPoint 365(MO-300)の「プレゼンテーションの管理」範囲に含まれており、出題される可能性があります。分野別の出題数・配点は公表されていません。カスタムスライドショーの作成・編集・実行の一連の手順を実際に操作して確認しておくことをおすすめします。

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